カタログ燃費は嘘なの?
車を買ったとき、カタログには燃費の良い数値が書かれていたのに、実際に乗っているとそんなに良くない…。アレは嘘だったのかと、思ったことはありませんか?
カタログ燃費というのは、定められた運転方法でプロが運転して出た数値です。
定められた運転方法とは、例えば何秒間で時速何kmまで加速して、そのまま何分間走行や、停止して何分間アイドリング…という決められた方法です。
以前は10・15モード、JC08モードという方法で計測されていましたが、ユーザーから現実とかけ離れているという声が多く、2018年からはWLTCモードという実際の走行に近い計測方法が採用されました。
つまり、古い車ほど現実とのギャップが多いわけですね。
このギャップが、燃費が悪いと感じる原因なのです。
カタログ燃費は超えられない?
では、プロには勝てないからカタログ燃費は超えられないのかというと、そうでもありません。
カタログ燃費ではコールドスタート(乗り始めのエンジンが冷えている時)の燃費や、渋滞を含めた厳しい条件も含まれるため、運転方法次第でカタログ燃費を超えることが出来ます。
カー用品店に行くと燃費改善グッズが大量に売っていますが、使ったことのある人はどれくらい燃費が上がりましたか?
燃費改善グッズを否定するつもりはありませんが、運転方法を変えればもっと効果的に燃費を上げることが出来ます。
実際に私のミラジーノでも、カタログ燃費はリッター23kmのところ、25km以上走っています。
では具体的に何をすれば良いのか、私が元整備士として自動車の構造を理解しながら考えた最適な方法、更にそれを長年実践してきて辿り着いた答えを教えちゃいます。
まずは車間距離を空けること
そんなこと?と思われるかもしれません。教習所でも教えてくれますね。
実は細かい運転テクニックはたくさんあります。しかし、それをするためにまずすべき事が車間距離を空けることなのです。
車間距離を空ければ前の車のその先を見ることが出来て、先の信号が青になりそうだから速度を落とせば止まらずに済むな…とか、右折待ちをしているから左に寄ろう…とか、先を見る余裕が出来ます。
この余裕こそ、燃費向上の第一歩です。煽り運転など以ての外!
前が詰まっているのに加速したり、自分は右折しないのに右折の列に並んでしまったり、先が見えていないと無駄な事ばかりです。
では、どれくらい空ければ良いのか?
警察等の講習でよく言われるのは、前の車が目印を通過してから3秒程度で自分の車が通過する程度、一般道で50km/hなら40m、高速道で100km/hなら100mくらいですね。
私の感覚でも、60km/hで50mくらいだと思います。
「そんなに空けると割り込まれる!」と言う人も多いのですが、割り込まれても何も問題ありません。無理にブロックしてトラブルになるよりも、気持ちよく譲ってあげてください。また車間距離を空ければ良いだけのことです。
どうやって車間距離を空ければ良いの?
私が実践している、簡単な方法をご紹介します。
信号待ちなどで前の車が発進したら、自分も続いて発進しますよね。その時、前の車に追いつかないように発進するだけです。
実は燃費を左右するうえで重要な要素は発進加速なのです。
私の感覚では、発進時に無駄な加速をしている車が多いと感じています。隣の車に負けたくないからなのか、少しでも早く目的地に着きたいからなのか…。
エンジンは、アクセルを踏んだ量に応じて燃料(ガソリン)を使います。それが高速道路の合流などで必要な加速なら良いのですが、一般道で100km/hまで加速できるほどアクセルを踏んで、60km/hでアクセルを戻すのは無駄でしかないのです。
60km/hピッタリになるようにアクセルを踏む必要はありません。+@くらいのアクセルで十分です。
前の車に追いつかないように、いつもよりアクセルをゆっくり踏むことで燃費が上がるわけです。
車間距離が十分に空いたら、前の車に速度を合わせればOKです。
まとめ
今回は燃費が悪いと感じる原因と、燃費を上げるためにまず車間距離を空けるべきという事をお伝えしました。
燃費って「ゆっくり走れば良くなるじゃないの?」と思って、ノロノロと周りに迷惑をかけながら走っている人がいますが、全くの間違いです。
まずもって、迷惑をかけてまで自分の燃費を上げようとする行為が間違っています。
正しい燃費向上テクニックを知っていれば、交通の流れに乗ってその中で周りに迷惑をかけないような運転をして燃費を上げることが出来ます。
また、燃費向上テクニックを追求していく上で気付いたのは、そのテクニックが実は安全運転に繋がっていること、そして車の負担軽減にも繋がっているということです。
そして私が紹介する燃費向上テクニックを実践してくださる方が増えることで、環境の改善、事故減少に繋がるように願っています。
ちなみに当ブログでは、ガソリンエンジン車を中心に考えて記事を書いています。ですのでハイブリッド車や電気自動車、ディーゼル車では必ずしも当てはまらないことをご了承ください。
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